Excelで三角関数を計算するとき、角度の単位は”度”ではなく”ラジアン”ですので、気を付けましょう。一般的にプログラムを扱う方にとっては常識ですが、普段、電卓による計算しか扱わない方は要注意です。
度を使って三角関数を計算すると
Excelで三角関数(sin、cos、tanなど)を計算する際、角度に単位”度”で入力してしまうと、とんでもない値になります。
Excelで三角関数の計算を行うには対象のセルに、
=SIN(角度、あるいは角度のセル位置)
=COS(角度、あるいは角度のセル位置)
=TAN(角度、あるいは角度のセル位置) など
を入力します。この式の角度に”度”を入力すると、明らかにおかしな値になります。
三角関数の角度はラジアン
Excelで三角関数を計算するときの角度の単位は”ラジアン”です。
ラジアンは、360度を2\(π\)で表します。
つまり、
180(°) = \(π\)(rad)
1(°) = \(π\)/180(rad)
180/\(π\)(°) = 1(rad)
度からラジアンでの変換
”度の数値に\(π\)/180を掛けるとラジアン”、”ラジアンに180/\(π\)を掛けると度”になります。また、Excel関数DEGREES( )、RADIANS( )を使って変換することもできます。\(π\)は円周率で3.14….で、Excelでは”pi()”で表します。
たとえば、60°をラジアンに変換すると、
60(°)→ =60*pi()/180 と計算させて結果は 1.047198(ラジアン)
または、=RADIANS(60) と計算させて結果は 1.047198(ラジアン)
逆にラジアンから度に変換するには、
1.047198(ラジアン)→ =1.047198*180/pi() と計算させて結果は 60(°)
または、=DEGREES(1.047198) と計算させて結果は 60(°)
角度をラジアンに変換して三角関数を計算すると、下表のように正しい解が得られます。
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